買主様が残代金を支払い、売主様が物件の引渡しを行うことを「決済」といいます。
不動産売買契約の最後の手続きとなります。
①決済の日時
通常、残代金の支払いは銀行振込みで行われ、同日に所有権移転登記や抵当権設定登記が行われるため、平日の午前中に行われることが一般的です。
午前中に行うのは、万が一書類の不備や振込みミスなどがあっても、その日のうちに修正する時間を確保できるからです。
②決済の場所
住宅ローンを利用する場合、買主とローン担当者が円滑に情報をやり取りできるように、その銀行の個室が使用されることが一般的です。
また、ネット銀行や現金の場合は、不動産会社の会議室が利用されることが多いです。
③決済の出席者
決済には買主と売主のほか、司法書士が出席します。
また、不動産会社の担当者も立会いし、円滑な手続きが行われるようサポートします。
④決済の流れ
以下の手順で決済が進行します。
・司法書士が売主の本人確認や必要な書類の確認、委任状の作成などを行います。
・物件の所有権移転に問題がないことが確認されると、ローンが実行されます。
・ローン実行後、銀行から買主の口座に融資金が一時的に振り込まれます。
・買主が、残代金、司法書士への登記費用・報酬、不動産会社への仲介手数料などの支払いを行います。
・売主が残代金の着金を確認すると、鍵や書類の引渡しが行われます。
銀行の混雑状況によりますが、30分から1時間程度かかります。
⑤登記
決済が完了すると、買主の所有権を保護するために所有権移転登記が行われます。
住宅ローンを利用する場合は、同時に抵当権設定登記も行われます。
物件に売主の抵当権が設定されている場合は、所有権移転登記や抵当権設定登記の前に、抵当権設定抹消の手続きも行われます。
これらの手続きは、決済後の同日に司法書士によって行われます。
登記が完了した後、司法書士から登記識別情報(いわゆる権利証)が買主に送られてきますので、大切に保管してください。
⑥決済に必要なもの
買主と売主が用意するべき書類や物品は以下の通りです。
買主が用意するもの
・住民票(新住所・家族全員記載)
・本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)
・実印
・印鑑証明書
売主が用意するもの
・登記済証・登記識別情報(いわゆる権利証)
・本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)
・実印
・印鑑証明書
・固定資産評価証明書
・物件の鍵
・各種書類(建築確認申請書、確認済証、検査済証、建築図面など)
・設備類の取扱説明書や管理組合関連書類など
決済が完了すると、買主に物件が引き渡され、所有権が移転されます。
通常、決済の1〜2週間前には物件および隣地の境界の確認も行われます。
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