日経ビジネスの今週号は、不動産に関する特集でした。
その中に、不動産業界の悪弊に関する記事が出ていました。
詳しくは割愛しますが、不動産売買で、両手取引(買い主と売り主の両方から仲介手数料を一社で独占していただくこと)狙いのための、いわゆる「囲い込み」が問題になっている、というものです。
記事では、売買不動産について取り上げていましたが、「囲い込み」は、売買ほどではないものの、賃貸不動産でも存在します。
賃貸仲介の場合は、仲介手数料の上限額は賃料の1ヵ月までと法律で決められているので、両手取引狙いというのはありませんが、大家さんから「広告料」という名目の手数料をいただける物件も多数あります。
結果として、借り主、貸し主の双方から報酬をいただく機会があるので、利益を最大化するための「囲い込み」が行われます。
通常は、各社の募集情報を業者間のデータベースに出し合って、どの不動産会社でも、同じ物件を紹介できます。
お客様は、あちこちに回らなくても、1社で全ての物件を紹介してもらえることになっています。
ですが、「囲い込み」されている物件は、データベースに出てこないことが多いので、その不動産会社に行かないと紹介してもらえません。
その物件が目当てであれば、その不動産会社に入っていただければ良いと思います。
でも、その物件は、その不動産会社しか紹介できないので、優先的に「おすすめ」することになるんでしょうね。
その不動産会社の「おすすめ物件」て誰にとっての「おすすめ」なんでしょうね?
結局割を食うのは、空室を抱えたままの大家さん、ということになるんでしょうね。
今ご相談いただいている大家さんも、その一人。
もう10年以上も空室のまま。
自分の物件が、広告されていないことを全く知りませんでした。(それも大家業としては問題だとは思いますが。)
何とかしてあげたいけど・・・。